ボルダリングを始めたいけれど、どれくらいお金がかかるか不安に感じていませんか。
ジムの料金体系や体験料、装備購入、外岩や遠征で増える出費など、何にいくら必要か分かりにくいのが実情です。
本記事では登録料からレンタル、シューズやチョークといった装備費まで、具体的な内訳と相場を分かりやすく整理します。
初期投資と継続コストの両面から無駄を抑える選び方も解説します。
月会員や回数券、利用頻度別の年間目安、遠征時の追加費用と節約ポイントも紹介します。
自分に合ったプランを見つけるために、次の見出しから想定に合わせて本文で詳細を確認してみましょう。
ボルダリング費用の内訳と相場
ボルダリングを始めるときにかかる費用は、初期費用と継続費用に分けられます。
ジムの利用料やレンタル、ギア購入が主な出費になりますが、頻度や目的によって総額は大きく変わります。
以下では項目ごとに相場と注意点をわかりやすく解説します。
登録料
多くのジムでは初回に登録料や会員登録手数料が必要になります。
相場は1000円から3000円程度で、年会費として同額を毎年請求する場合もあります。
学生割引やキャンペーンで無料になることもあるため、事前に確認すると節約できます。
初回体験料金
初めての方向けの体験プランはワンコインから3000円程度が一般的です。
多くの場合、シューズレンタルや簡単なレクチャーが料金に含まれており、初回の不安を軽減してくれます。
平日やオフピークの時間帯に割安の設定があるジムもありますので、利用時間を調整するとお得です。
ビジター料金
ビジター料金は1回ごとの利用料で、地域やジムの規模で差があります。
相場は1500円から2500円ほどで、別途シューズレンタル代がかかる場合があります。
短期間だけ試したい方や遠征先のジムを利用する場合に適した選択です。
月会員料金
月会員は通う頻度が高い人に向いており、月額6000円から14000円程度が目安になります。
平日限定やナイト会員など利用時間や曜日で料金が分かれていることが多いです。
月数回以上通う予定なら、ビジター単発より月会員の方が結果的に安くなる場合が多いです。
回数券料金
| 券種 | 価格帯 |
|---|---|
| 5回券 | 6,000円〜8,000円 |
| 10回券 | 10,000円〜12,000円 |
| 20回券 | 18,000円〜22,000円 |
回数券は通う頻度が中程度の人に向いており、1回あたりの単価を下げられます。
有効期限や譲渡の可否などルールがジムごとに異なるため、購入前に条件を確認してください。
レンタル料金
ジムで用意されているレンタルは手ぶらで来ても気軽に始められるメリットがあります。
- シューズ 300円〜600円
- チョーク 100円〜300円
- フルレンタルセット 割引あり
頻繁に通う予定があるなら、レンタルよりマイシューズ購入の方が長期的には安くなる傾向があります。
シューズ購入費
クライミングシューズはモデルや性能で価格差が大きく、8000円から25000円が目安です。
初心者向けの快適重視モデルは1万円前後で手に入り、上級者向けの競技用は高価格帯になります。
中古やアウトレットをうまく利用するとコストを抑えられますし、フィット感を重視して慎重に選ぶことをおすすめします。
チョーク・小物費
チョークは消耗品で、粉タイプやブロックタイプを用途で選べます。
価格は300円から1000円程度で、頻繁に使うと月々のコストに影響します。
その他に、指サポーターやホールドブラシ、テーピングなどの小物を揃えると合計で年間数千円の出費が見込まれます。
装備別の費用目安
ボルダリングを始める前に、装備ごとのだいたいの費用を把握しておくと安心です。
ここでは主要アイテム別に価格帯と選び方のポイントを分かりやすくまとめます。
クライミングシューズ
クライミングシューズはレンタルで済ませることもできますが、上達を目指すなら自前の1足を持つのがおすすめです。
入門向けのモデルは約5,000円から10,000円、一般的な中級モデルは10,000円から20,000円、高性能のアグレッシブモデルは20,000円以上となることが多いです。
フィット感が最重要で、サイズ選びを間違うと上達の妨げになりますので、試着は必ず行ってください。
チョーク・チョークバッグ
チョークは握力や摩擦改善のために必須で、粉タイプと液体タイプがあります。
チョークバッグは携帯性や使いやすさで選びますが、価格は安価なものから機能的なものまで幅があります。
- 粉チョーク 小袋 300〜800円
- 粉チョーク 大缶 1,000〜2,000円
- 液体チョーク 1,000〜2,500円
- チョークバッグ 1,000〜4,000円
クライミングパンツ
クライミングパンツは動きやすさと耐久性が重要です、専用のものを1本持っていると快適さが違います。
価格帯は安いモデルで2,000円台から、アウトドアブランドの高機能モデルは10,000円前後になることが多いです。
| 価格帯 | 主な特徴 |
|---|---|
| 2,000円〜4,000円 | 伸縮素材 通気性 カジュアルデザイン |
| 5,000円〜9,000円 | 耐久性強化 ストレッチ性能 シルエット調整機能 |
| 10,000円〜 | 高耐久素材 撥水性 プロ向け仕様 |
指サポーター・テーピング
指サポーターやテーピングは怪我の予防や疲労軽減に役立ちますが、用途に合わせて選ぶ必要があります。
指サポーターは1本あたり数百円から2,000円程度、テーピングはロールで1,000円前後が一般的です。
頻繁に使う場合は予備を用意しておくと安心です。
ホールドブラシ
ホールドブラシは屋外・屋内問わず必需品で、ホールドの汚れを落として摩擦を回復させます。
価格は数百円から2,000円程度で、毛の硬さや柄の長さで使い分けると効果的です。
複数本持っておくと、用途ごとに使い分けられて便利です。
ギアバッグ
ギアバッグは装備をまとめて持ち運ぶためのもので、サイズと耐久性で価格が変わります。
小型のものは2,000円程度から、中型〜大型のアウトドアブランド製は5,000円以上になることが多いです。
通勤や遠征の頻度に合わせて容量を選ぶと良いでしょう。
料金体系ごとの比較と選び方
料金体系ごとの違いを理解すると、自分の利用スタイルに合ったプランが見つかります。
ここではビジター単発から月会員、回数券、体験プラン、団体割引、学割やシニア割まで、それぞれの特徴と選び方のポイントをわかりやすく解説します。
ビジター単発
都度払いのビジター利用は、不定期にしか行けない方やまずは雰囲気を試したい方に向いています。
一般的な料金は1500円から3000円程度で、シューズなどのレンタルを含めると追加費用が発生する場合があります。
短期利用のメリットは手軽さと自由度の高さで、デメリットは頻繁に通うと割高になる点です。
- 手ぶらで利用できる
- 入会手続きが不要
- その都度支払いでわかりやすい
- 頻回利用だとコストが高くなりがち
初めての利用や出張先での利用には最適ですが、月に2回以上行く予定がある場合は別プランを検討してください。
月会員
月会員は定額で通い放題や回数無制限のプランが多く、週1回以上通う方に最もコスパが良い選択肢です。
月額は施設やプランによりますが、5000円から12000円程度が相場となっています。
| プラン | 月額 | 利用目安 |
|---|---|---|
| デイタイム会員 | 5000円 | 平日昼間に通う方向け |
| レギュラー会員 | 8000円 | 週1回から週2回の方に最適 |
| プレミア会員 | 12000円 | 頻繁に練習したい方向け |
月会員の選び方は利用頻度と通える時間帯を基準にするとわかりやすく、昼間しか行けない場合はデイプランが有利です。
継続割引や家族割がある施設もあるため、申込前に特典の有無を確認すると良いでしょう。
回数券
回数券はまとまった回数分を割引価格で購入できるため、月に1〜2回程度の利用を想定している方向けの中間的な選択です。
例えば10回券で1回あたりの料金が10%から25%割引になることが多く、期限付きの場合がほとんどです。
有効期限や譲渡可否などの利用条件は施設ごとに異なるため、購入前に規約を必ず確認してください。
回数券は利用ペースが安定しているが月額の縛りは嫌だという方に適しています。
体験プラン
体験プランは初心者向けに設備やインストラクションをセットにした短時間プランで、料金は1000円から3000円程度が一般的です。
多くの施設で予約制となっており、基本のルール説明や安全指導が含まれる点が安心材料となります。
体験プランは続けるか迷っている方が判断材料にするのに便利で、そのまま入会で割引になるケースもあります。
初回は体験で壁の種類や雰囲気を確かめ、続けるなら月会員や回数券を検討する流れがおすすめです。
団体割引
団体利用や貸切プランは企業のレクリエーションや学校行事に向いており、人数に応じて1人あたりの料金が安くなります。
割引率や最低人数、時間帯の制約は施設により差があるため、早めに問い合わせて見積もりを取得してください。
貸切での利用は指導者の手配や器具の準備を含めた追加オプションがある場合もあります。
団体での申し込みはスケジュール調整と安全管理が重要になるため、担当者と綿密に打ち合わせを行ってください。
学割・シニア割
学割やシニア割は年齢や学生証の提示で料金が割引になる制度で、10%から30%程度の割引率が目安です。
割引が適用される時間帯や対象サービスは施設ごとに異なるため、条件を事前に確認することが重要です。
学生やシニアは月会員と組み合わせると非常にお得になる場合が多く、長期利用を考えている方は窓口で相談してください。
身分証明書の提示が必要なことが多い点を忘れずに、来店時に用意しておくとスムーズです。
利用頻度別の年間費用目安
ここでは通う頻度ごとに、年間でどのくらい費用がかかるかを具体的に示します。
目安はジムの料金設定や装備の有無で変わりますので、複数のパターンを挙げて比較しやすくしています。
月1回
前提としてビジター利用でシューズをレンタルする場合と、自分のシューズを購入して通う場合の二通りで考えます。
レンタル中心のケースは1回あたりの費用を2000円〜3000円と想定し、年間では2万4000円〜3万6000円程度になります。
自分のシューズを購入してレンタルを使わないと、1回あたり1500円〜2000円に下がり、年間では1万8000円〜2万4000円となります。
シューズ購入費を年間負担に換算すると、購入額1万円〜2万円を2年で割った5000円〜1万円を上乗せするイメージです。
月2回
月2回だと年間24回の利用で、支出の割合が装備購入に傾きやすくなります。
レンタル中心の場合は年間で4万8000円〜7万2000円が目安です。
自前シューズを使う場合は利用料を抑えられるため、装備代を含めても4万円前後で収まることが多いです。
この頻度だと回数券や平日割などを利用するとさらにお得になりますので、公式プランを確認する価値があります。
週1回
週1回ペースは年間約52回の利用となり、継続的に上達したい人に多い頻度です。
このケースでは月会員や年間プランへの切り替えを検討した方が費用対効果が高くなることが多いです。
一般的に月会員は月6000円〜1万2000円程度で、年間に換算すると7万2000円〜14万4000円になります。
週1回利用で自前シューズを持ち、会員料金を使う場合の年間目安は8万円前後がよく見られる水準です。
- 入場料の軽減
- シューズ購入の年割負担
- チョークやテーピングの消耗品
- 回数券や時間帯割引の利用
週2回
週2回だと年間100回超の通いとなり、真剣に上達したい人向けの頻度になります。
回数が多いため、ほとんどの人がフルメンバーや無制限プランを契約します。
無制限プランの月額は7000円〜1万5000円が目安で、年間では8万4000円〜18万円程度になります。
シューズや消耗品の買い替えを含めると、年間で10万円台後半から20万円前後の費用を想定しておくと安心です。
フリーパス利用者
毎日のように通うフリーパス利用者は固定費が中心となり、年間費の見通しが立てやすい特徴があります。
初期投資として良いシューズやギアを揃えると、その後のランニングコストは低めに抑えられます。
| 項目 | 目安 年間 |
|---|---|
| 月会員費 初期登録料 |
月額換算の合計 シューズ年割分 |
| 消耗品 | チョークテーピング |
具体的な金額感としては、フリーパス利用者の年間コストは10万円〜25万円程度が一つの目安です。
上限は装備を頻繁に更新したり、外岩遠征を多く行った場合に跳ね上がりますので、個人の活動スタイルに応じて調整してください。
外岩や遠征で増える費用項目
外岩や遠征では、ジムでのクライミングとは異なる費用が発生します。
交通や宿泊、ガイド料や装備の追加などを見積もっておくと、安心して計画を立てられます。
交通費
遠征先までの交通費は、距離や移動手段で大きく変わります。
車を使う場合はガソリン代と高速料金、駐車場代が主な費用になりますし、レンタカーを借りるとさらに日割りの料金が必要です。
公共交通機関を使う場合は、往復の電車やバス代、山間部では接続バスの本数が少なく、タクシーを使う可能性もあります。
目安として、近場なら片道数百円から数千円、遠方や離島を含む遠征だと一人あたり片道で数千円から数万円になることが多いです。
グループでの相乗りや早割切符の活用で、1人当たりのコストを抑えることができます。
宿泊費
宿泊形態によって費用感が変わりますので、目的や装備量に合わせて選ぶとよいです。
| 宿泊形態 | 目安費用 |
|---|---|
| 日帰り | ¥0〜¥3,000 |
| ビジネスホテル | ¥5,000〜¥10,000 |
| 民宿・ゲストハウス | ¥3,000〜¥6,000 |
| キャンプ場 | ¥500〜¥2,500 |
| 山小屋 | ¥3,000〜¥8,000 |
ガイド・講習料
外岩では、ルートの危険箇所やロープワークの難易度が上がるため、ガイドや講習を利用する価値があります。
半日ガイドや基礎講習なら一人当たり8,000円から20,000円程度のことが多く、フルデイやマルチピッチの指導になると15,000円から40,000円前後になる場合があります。
初心者向けの団体講習や複数名での依頼だと1人あたりの単価が下がることがあるため、同じレベルの仲間とスケジュールを合わせるとお得です。
装備追加費
外岩向けに新たに用意する装備は、ジムで使う物と重複する場合もありますが、強度や耐候性を重視する必要があります。
- ロープ
- ハーネス
- ヘルメット
- クイックドロー
- ナッツやカムなどのプロテクション
- アンカースリング
- ビレイデバイス
- クラッシュパッド
価格目安は、ロープで¥10,000〜¥30,000、ハーネスで¥5,000〜¥20,000、プロテクション類はセットで¥10,000以上になることが多いです。
中古やレンタルをうまく使えば初期費用を抑えられますが、安全性を最優先に選んでください。
保険料
外岩では落石や転落など、ジムとは異なるリスクがあるため、山岳保険やクライミングに対応した保険の加入をおすすめします。
年払いの山岳保険は補償内容によりますが、年間3,000円から10,000円程度が一般的です。
また、海外遠征の場合は海外旅行保険にクライミングの補償を付ける必要があり、プランによっては割高になりますので事前に確認してください。
ジムの会員保険やクライミングクラブの団体保険が外岩で適用されるかどうかも、必ず確認してください。
始める前に見積もるべき費用ポイント
始める前に、必要な費用を大きく分けて把握しておくと安心です。
登録料や初回体験料、ビジター料金か月会員かの選択で初期費用が変わります。
シューズやチョークなどの装備はレンタルで済ませるか、購入するかで年間コストが変わります。
予想利用頻度を想定して、月会員・回数券・ビジターのどれが得か確認してください。
遠征や外岩を予定するなら、交通費や宿泊費、保険料も見積もりに入れておきましょう。
初期投資を抑えたい場合は体験プランや中古シューズも検討に入れてください。
最後に、ざっくり見積もることで無理なく続けられる計画が立てやすくなります。

