三つ峠でのアイスクライミング8つの要点|代表ルートや装備、危険対策まで押さえて安全に臨もう!

冬の三つ峠でのアイスクライミングに憧れる人は多い一方、初めてだと装備やルート、落氷などの危険が気になります。

現地のアクセスや氷の状態、入山ルールなど情報が分散していて、何を優先すべきか迷うことも多いはずです。

この記事では四十八滝沢や屏風岩などの代表ルート、必要装備、技術レベル目安と危険対策まで実践的に整理します。

アクセス、シーズン、氷質やスクリュー設置といった現場技術、出発前の最終確認まで網羅する構成です。

初級者から中級者まで安全に挑めるよう具体的なチェックリストと現地ルールのポイントを続きで詳しく解説しますのでご覧ください。

まずはアクセスとシーズン情報から確認していきましょう。

三つ峠でのアイスクライミング

富士山の西側に位置する三つ峠は、アクセスの良さと多彩な氷ルートで知られています。

周辺には温泉や登山口が整備されており、日帰り拠点としても使いやすい場所です。

アクセス

公共交通機関では最寄りの富士急行線やバスを利用して、河口湖方面からタクシーで登山口へ向かうのが一般的です。

車の場合は国道や県道から林道を経て駐車場に入るルートがあり、冬季は道路凍結に注意が必要です。

登山口から取り付きまでのアプローチは概ね徒歩で30分から1時間程度が目安になります。

シーズン

本格的なアイスクライミングは例年12月から2月にかけてがピークになります。

ただし、降雪量や気温により氷の状態は大きく変化するため、直前のコンディション確認が重要です。

早朝は氷が締まって登りやすい一方で、日中の融解による落氷リスクが増える点に注意してください。

代表ルート

四十八滝沢の流れ込む小スケールの滝群は、初中級者向けの短いピッチが揃っています。

屏風岩は壁面が広く、変化に富んだラインが多いため中級者以上に人気があります。

主稜線取り付きは景観が良く、氷とミックスの変化を楽しめるルートです。

トラバースルートは連続した横移動が多く、慣れていないと難度が上がるため注意が必要です。

氷質の特徴

三つ峠の氷は流れ込みの速さや日照で硬さが変わりやすく、朝方は硬くて締まった氷が期待できます。

日中は表面が溶けて脆くなる箇所が増え、細かなアックスの刺さりに差が出ることが多いです。

下地に岩や倒木がある箇所もあり、薄い氷層では落ちやすいためスクリューの位置決めに工夫が必要です。

滝の形状は年ごとに変化するため、過去の情報だけで判断せず現場の観察を重視してください。

必要装備一覧

三つ峠で安全に登るための基本装備はしっかりと揃えてください。

  • アイスアックス
  • クランポン
  • アイススクリュー
  • ダイナミックロープ
  • ハーネス
  • ヘルメット
  • カラビナとスリング
  • 冬用防寒装備

技術レベル目安

初心者は経験者と一緒にトップロープで基本のフロントポイントを練習することを推奨します。

中級者はアイススクリューの連結やリードビレイの技術を身につける必要があります。

上級者向けルートは落氷や変化する氷質への即応力が求められるため、総合的な判断力が重要です。

入山届

登山前には入山届を提出し、緊急時に備えて行程を明確にしておくことが望ましいです。

提出先 提出方法
山梨県警 窓口
地元役場 郵送
登山ポスト 現地投函

また、オンラインの登山届サービスを利用すると対応が早く、家族へ行程共有がしやすくなります。

地元ルール

山域では自然環境保護の観点からゴミ持ち帰りが徹底されています。

私人有地に接する箇所があるため、立ち入り制限や季節閉鎖が設けられる場合があります。

音量や火気使用に留意し、地域住民や他のクライマーへの配慮を忘れないでください。

現地ルート一覧

三つ峠周辺にはバリエーション豊かなアイスクライミングルートが点在しています。

初心者向けの短い滝から長い混成ルートまで、季節や天候で条件が大きく変わるため事前確認が重要です。

四十八滝沢

三つ峠でも代表的な氷瀑群で、コンディションの良い日は多くのパーティで賑わいます。

難易度 標高差 所要時間
中級 60m 2〜3時間

取り付きは林道から比較的歩いて行けますが、落氷のリスクがあるため立ち位置には注意をしてください。

屏風岩

崖状の大きな岩場で、氷が張ればマルチピッチの面白いラインを取ることができます。

  • 右稜線ルート
  • 中央スラブ
  • 左壁ダイレクト

各ルートで難易度や保全状況が異なり、当日の氷質に合わせたルート選定が肝要です。

主稜線取り付き

山稜に沿った取り付きは展望が良く、天候が回復した際の景色は格別です。

ただし稜線部は風を受けやすく、凍結や雪庇の状況次第で安全性が大きく変わります。

トラバースルート

横移動主体のトラバースは、短時間で多様な氷質を経験できる点が魅力です。

しかし支点の取り方や落氷回避の動きが求められるため、基礎技術が整っていることを前提に計画してください。

装備一覧

三つ峠でのアイスクライミングに必要な装備をわかりやすくまとめます。

現地の氷質やルートの傾斜に合わせた選定ポイントも解説します。

アイスアックス

アイスアックスは必ずピックとシャフトの形状を確認してください。

テクニカルなリードではアグレッシブなアックスが有利ですが、汎用性も重要です。

グリップの形状や長さは手の大きさや使い方に合わせて選ぶと安全性が高まります。

ピックは常にエッジを維持し、使用前に刃こぼれや曲がりをチェックしてください。

クランポン

フロントポイントの長さはフロントポイント主体の登攀かミックスルートかで決めます。

金属製の前爪は細かい支点に効きやすく、フレキシブルな足さばきが可能です。

サイズ合わせは靴で行い、インソールや厚手ソックスを着用した状態でフィットさせてください。

アイススクリュー

長さは120mmから230mm程度を現地の氷厚とリードスタイルに合わせて揃えます。

色分けされているモデルは視認性が高く、回収時の判別が楽になります。

リードで使用する場合は少なくとも6本は携行し、ピッチの構成に応じて増減してください。

ロープ

ロープの選定は安全性と使い勝手を左右します。

タイプ 推奨長さ コメント
シングルロープ 60m 取扱いが簡単
ダブルロープ 2×50m 安全性と選択肢が増える
ハーフロープ 2×50m 飛距離の軽減に有効

ドライ加工されたロープは湿った氷場で安全性が高まります。

太さは9.0mm台から10.5mm程度が汎用的で、扱いやすさと摩耗耐性のバランスが良いです。

ハーネス

ハーネスは氷上での動きやすさと装備の携行性を重視して選んでください。

  • カラビナ
  • スリング
  • プルージックコード
  • ビレイデバイス
  • チェストハーネス

ギアループは多めにあるタイプがおすすめです。

凍結対策として金属部位にカバーをつけるか、使い分けを考えてください。

ヘルメット

ヘルメットは落氷や装備の落下から頭部を守るため必須です。

フィット感が命ですので、着用して顎紐をしっかり調整してください。

衝撃や経年劣化で交換時期が来ますから、購入時の耐用年数を確認しましょう。

現場での技術

三つ峠でのアイスクライミングは、技術の積み重ねが安全に直結します。

ここでは現場で特に重要な基本技術を、実践的にわかりやすく解説します。

フロントポイント

フロントポイントはクランポンの前歯を氷に刺して立ち上がる基本動作です。

足の置き方と体重移動が成功の鍵で、つま先を下に落とし込むようにして刺します。

刺したあとに踵を引き上げ、股関節から重心を前へ移すと姿勢が安定します。

浅い氷や氷表面が脆い場合は、一箇所に体重をかけ過ぎずに複数のポイントで荷重を分散してください。

足の微調整は前後方向だけでなく、左右の角度も意識して行うと安心です。

アックスリード

アックスリードはアイスアックスを使って先行確保を行うテクニックです。

スイングは大きく、しかしリズムを保って行うと疲労が少なくなります。

打ち込む際はピックの先端を氷に食い込ませる感覚をつかんでください。

ピックが浅いと支点が不安定になりやすいので、確実に刺さる深さを確認します。

休憩ポイントを意識的に作り、アックスを効率よく持ち替えながら進むと良いです。

スクリュー設置

スクリューの設置は保護の質を左右するため、慎重に作業してください。

  • 10センチ
  • 13センチ
  • 16センチ
  • OHサイズの長さ

設置は最初に軽く下穴を作り、最後に体重をかけてねじ込むイメージで行います。

氷の硬さに合わせて回転の力加減を調整し、無理にねじ込まないようにしてください。

表面が脆い場合は少し上部の硬い層を狙い、スクリューを掛け直す判断を早めに行います。

スリングやクイックドローの向き、ロープの摩擦方向も忘れずに確認してください。

ピッチビレイ

ピッチビレイはチームの安全を守る重要な場面であり、基本に忠実に行う必要があります。

ビレイ方法 用途
ATC
ムンター
リード確保
下降操作
グリップ式デバイス
アッセンダー
ピッチ切替
自己確保

ビレイポイントでは常に二点以上の確保とバックアップを用意してください。

ロープの滑り具合を手で確かめ、必要なら摩擦補正を行います。

コミュニケーションは短く確実に、コールと確認動作を組み合わせて行うと事故を防げます。

トップロープ固定

トップロープの固定はアンカーの冗長性が基本であり、三点以上が望ましいです。

アンカー間は等分配を意識してコードレットでまとめ、偏荷重を避けてください。

自然の氷の特徴を見極め、スクリューやVスリングを組み合わせて強度を確保します。

ロープの取り回しは擦れや凍結を考慮して短く、かつ余裕をもたせる配置にしてください。

最後に必ず自己確認を行い、メンバー全員の合図を得てから運用を開始します。

危険要因

三つ峠でのアイスクライミングは景観が素晴らしい反面、自然条件によるリスクが多い場所です。

事前の情報収集と現地での観察力が、安全に直結します。

落氷

落氷は上部の氷塊や小片が落下してくる現象で、クライマーにとって最も即時性の高い危険です。

経験者が複数いる場合でも、落下物の被害はグループ全体に及ぶ可能性があります。

  • 取り付き上部からの落下物
  • 氷の亀裂から剥がれた小片
  • 登攀者の足場崩壊による二次落下
  • 日射や気温変化で起きる剥離

落氷が予想される時は、取り付きにいる人はヘルメットを常時着用してください。

視界が悪い場合や複数パーティがいるときは、取り付きでの滞在を短くする配慮が必要です。

氷崩壊

氷崩壊は大きな氷塊が一気に剥がれて落ちる現象で、被害が甚大になりやすいです。

前兆を見逃さないことが生死を分ける場合があります。

原因 前兆と注意点
気温上昇 表面が濡れる ひび割れの拡大
日射累積 午前と午後での剥離差
基盤の緩み 氷下の融雪 流水の存在

テーブルの情報は、現地での短時間観察と組み合わせて判断してください。

疑わしい場合は近接して登らない選択が最も安全です。

氷下地不良

氷の下にある地形や岩盤の状態が悪いと、アイススクリューが効きにくくなります。

薄い氷や空洞化した氷は、見た目よりも脆いことが多いです。

腰を据えてプローブで確認し、複数箇所にスクリューを打つなどの対策を取りましょう。

信頼できる支点が得られない場合は、登攀を断念する勇気も必要です。

滑落

フロントポイントやアイスアックスの差し込みが甘いと、滑落に直結します。

凍結面の傾斜が急で、着地の自由度が少ないラインほどリスクが高まります。

ひとりのミスがチェーンで他者に影響を及ぼすため、確実な確保と距離管理が重要です。

滑落止めのセルフビレイと交互登攀のルールをあらかじめ決めておいてください。

天候急変

山の天候は短時間で大きく変わります、特に冬季は要注意です。

吹雪や急激な気温低下は視界を奪い、氷の脆化を招きます。

出発前に最新の気象情報を確認し、変化が予想されるときは計画を短縮しましょう。

携行する防寒具やビバーク装備は万が一に備えて十分な余裕を持たせてください。

出発前の安全最終確認

出発前の最終確認は命を守る重要な手順です。

装備、天候、体調、ルートの四点を中心に、チェックリストを順に確認してください。

仲間との集合場所や無線周波数、緊急連絡先も出発前に必ず共有しておきます。

現地の最新情報は直前まで確認し、落氷や雪崩の注意報が出ていないかを念入りに確認してください。

装備は個別に点検し、クランポンやアイスアックス、スクリューの損耗や取り付け不良がないかを目視で確かめてください。

体調不良や眠気がある場合は無理をせず、代替ルートや中止の判断を優先してください。

  • 装備点検:クランポン、アックス、スクリュー、予備パーツ
  • 天候確認:最新予報、現地情報、風雪の変化
  • 体調確認:睡眠、食事、服薬の有無
  • 通信手段:携帯、無線、予備バッテリー
  • 手続き:入山届提出、行程の共有

これらを出発前に確実に確認すれば、現場で冷静に対応できる確率が高まります。